「汚泥の処分費が高くなってきた」と感じていませんか?
排水処理設備を運用するうえで、大きなランニングコストのひとつとなるのが汚泥の処分費です。
「以前より汚泥の量が増えている」
「汚泥ケーキが柔らかい(柔らかい=水分量多い)」
「処分費を何とか抑えたい」
このようなお悩みを抱えている工場様も少なくありません。
汚泥は排水処理によって発生するため、完全になくすことは困難です。しかし、処理条件や設備の状態を見直すことで、発生量や含水状態を改善し、処分費削減につながる場合があります。
今回は、汚泥処分費を見直すためのポイントについて解説します。
なぜ汚泥処分費が増えるのでしょうか?
汚泥処分費が増加する原因として、
- 生産量・排水量が増えた
- 薬品使用量が増えた
- 凝集条件が適切でない
- 脱水性能が低下している
- 汚泥に含まれる水分が多い
などが考えられます。
特に注意したいのが、「汚泥そのものが増えた」のか、「水分を多く含んだ状態になった」のかという違いです。
原因によって必要な対策は変わります。
ポイント① 薬品使用量を確認する
「凝集しないから凝集剤を増やす」という対応を繰り返していると、必要以上に薬品を使用してしまう場合があります。
薬品使用量の増加は、薬品代だけでなく、条件によっては汚泥量にも影響します。
大切なのは単純に薬品を減らすことではありません。
排水の状態を確認し、適切なpH・薬品種類・添加条件を検討することが重要です。
ポイント② 凝集状態を確認する
凝集沈殿処理では、排水中の細かな粒子をフロックにして分離します。
フロックが小さい、崩れやすい、沈降しにくいといった状態では、その後の汚泥処理にも負担がかかります。
凝集状態に問題がある場合には、
- pH
- 薬品
- 撹拌状態
- 排水の性質
などを確認する必要があります。
ポイント③ フィルタープレスの状態を確認する
汚泥処分費を考えるうえで重要なのが、脱水です。
汚泥に水分が多く残っていると、処分する重量や容積が増える可能性があります。
「最近ケーキが柔らかい」
「脱水時間が長くなった」
「以前より水切れが悪い」
という場合には、フィルタープレスのろ布の目詰まりなどを確認してみましょう。
ポイント④ 生産量と設備能力を確認する
設備導入時より生産量が増えていれば、排水量や汚濁負荷も増えている可能性があります。
設備能力に余裕がなくなることで、処理条件が不安定になり、結果として薬品使用量や汚泥量が増えるケースもあります。
設備は「動いているか」だけではなく、「現在の生産条件に合っているか」という視点で確認することが重要です。
現場でよくある「薬品を増やして対応」の落とし穴
現場で起こりやすいのが、
「処理状態が悪い」
↓
「薬品を増やす」
↓
「一時的に改善」
↓
「さらに薬品量が増える」
という流れです。
これでは根本原因が解決していない可能性があります。
薬品コストと汚泥処分費の両方が増えてきた場合は、設備全体を見直すタイミングかもしれません。
ポイント⑤ 定期的に処理条件を見直す
排水の状態は一定とは限りません。
加工製品、研磨条件、生産量、使用薬品などが変われば、適切な処理条件も変化する可能性があります。
「10年前から同じ設定だから」という理由だけで運転条件を固定するのではなく、現在の状況に合わせて見直すことが大切です。
汚泥削減はトータルコストで考える
汚泥を減らすためだけに設備を変更しても、薬品代や電気代が大きく増えてしまっては、本当の意味でのコスト削減とは言えません。
- 薬品費
- 電気代
- 汚泥処分費
- メンテナンス費
- 作業時間
まで含めて総合的に考えることが重要です。
まとめ
汚泥処分費を削減するためには、
- 薬品条件
- 凝集状態
- 脱水状態
- 設備能力
- 現在の生産条件
を総合的に確認することが重要です。
有限会社エイチアイテクノスでは、排水処理設備の一部分だけではなく、設備全体を確認し、工場ごとの条件に合わせた改善をご提案しています。
「汚泥が増えている」「処分費を見直したい」「フィルタープレスの状態が悪い」などのお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
