【第22回】沈殿槽で汚泥が浮く原因とは?浮上汚泥が発生したときの確認ポイント

沈むはずの汚泥が水面に浮いていませんか?

凝集沈殿処理では、本来フロックを沈殿槽の底へ沈めて処理水と分離します。

ところが、

「水面に汚泥が浮いている」
「表面に茶色や灰色の固まりがたまる」
「一度沈んだように見えた汚泥が再び浮いてくる」

といった現象が発生することがあります。

目次

原因① フロックに気泡が付着している

排水中に細かな気泡が含まれていると、気泡がフロックに付着し、浮力によって水面へ上がってくる場合があります。

ポンプが空気を吸い込んでいないか、配管内へ空気が混入していないかなども確認します。

原因② 油分が増えている

排水中の油分が増えることで、フロックの状態や浮き沈みに影響することがあります。

加工油や洗浄工程に変更がなかったか、生産現場側も確認してみましょう。

原因③ 汚泥を長期間ためている

沈殿した汚泥を長期間引き抜かずに放置すると、排水の性質や設備条件によって状態が変化する場合があります。

汚泥引き抜きの頻度が以前より減っていないか確認してください。

原因④ 凝集状態が変化している

pHや薬品量、撹拌状態などが変わり、軽く壊れやすいフロックになっている可能性もあります。

見た目だけでなく、フロックの大きさや沈降速度も確認しましょう。

原因⑤ 原水の性質が変わっている

加工する材質、研磨剤、コンパウンド、洗浄剤などが変わることで、排水の性質が変化します。

排水処理設備側に変更がなくても、生産工程の変更がトラブルの原因になることがあります。

浮いている汚泥だけを取り除いて終わらせない

水面の汚泥を除去すれば、一時的には見た目が改善します。

しかし原因が残っていれば再発します。

「いつから浮くようになったか」「どんな製品を加工した日に多いか」「油分や気泡が増えていないか」を確認することが大切です。

まとめ

沈殿槽で汚泥が浮く場合は、

気泡、油分、汚泥滞留、凝集状態、原水変化

などを確認しましょう。

症状だけを処理するのではなく、浮上するようになった原因を探すことが再発防止につながります。

目次