生産量だけ増えて、排水処理設備は昔のままになっていませんか?
工場では、生産量の増加や設備増設によって排水量が徐々に増えることがあります。
ところが、生産設備については増強していても、排水処理設備は導入当時のままというケースがあります。
「以前は問題なく処理できていたのに、最近安定しない」
という場合、排水処理設備の能力と現在の排水量が合っていない可能性があります。
排水処理設備には処理能力があります
排水処理設備は、想定される排水量や排水の性質などをもとに設計します。
そのため、導入後に排水量や汚濁負荷が大きく変化すれば、当初の設計条件とのズレが生じる可能性があります。
単純な一日当たり排水量だけでなく、短時間に集中して流入するピーク流量にも注意が必要です。
排水量が増えると起こりやすいトラブル
設備能力に余裕がなくなると、
- 凝集時間が十分確保できない
- 沈殿状態が悪くなる
- 排水が濁る
- 薬品使用量が増える
- 汚泥量が増える
- フィルタープレスへの負担が増える
などの問題が発生する可能性があります。
複数の症状が同時に現れる場合は、設備能力を確認することが大切です。
「1日の排水量」だけでは判断できません
例えば同じ10m³の排水でも、10時間かけて均等に流入する場合と、短時間に集中する場合では設備への負荷が異なります。
そのため、
- 一日の排水量
- 時間当たりの排水量
- 排水が集中する時間帯
- 排水の性質
まで確認することが重要です。
現場でありがちな「薬品を増やす」対応
処理状態が悪化すると、最初に薬品量を増やすケースがあります。
しかし、原因が設備能力不足であれば、薬品を増やすだけでは根本的な解決にならない場合があります。
むしろ薬品費や汚泥量を増加させる可能性もあるため、排水量と設備能力のバランスを確認しましょう。
設備を全部交換する必要があるとは限りません
処理能力が不足しているからといって、必ず設備一式を交換する必要があるわけではありません。
設備の状態によっては、
- 槽の運用方法を見直す
- ポンプを見直す
- 一部設備を追加する
- 制御方法を変更する
- 使用薬品を変更する
- 処理工程を改善する
などの部分改修で対応できる場合もあります。
将来の生産量まで考えた設備設計
新しく排水処理設備を設計する場合には、現在の排水量だけでなく、将来の生産計画を考慮することも重要です。
ただし、必要以上に大きな設備にすると導入費や設置スペースが増えるため、適切な余裕を持たせることがポイントです。
まとめ
「以前は問題なく処理できていた」ということは、現在も問題ないことを意味しません。
生産量や排水量が変化した場合には、現在の設備能力とのバランスを確認しましょう。
有限会社エイチアイテクノスでは、設備の設計・製作・設営だけでなく、既存設備の状態確認や改修、メンテナンスにも対応しています。
「生産量が増えた」「排水処理が追いつかなくなってきた」と感じたら、お気軽にご相談ください。
